教えない場が、いちばん学びを生む

この事業をしていて、
最近あらためて「すごいな」と感じていることがあります。

月に2回、オンライン配信をしているのですが、
本当に価値があるのは、
配信そのものよりも 配信後の意見交換の時間 だと感じています。


これだから事業は面白い
オートマチックトレード
松村博史

もともと、このオンライン配信は
サロンの一環として始めたものでした。

ただ、私は最初から
サロンを「先生と生徒の場」にしようとは思っていませんでした。

誰かが教えて、
誰かがそれを学ぶ。

分かりやすい構図ではありますが、
それが最適解だとは、どうしても思えなかったのです。


私にとってサロンとは、
有識者が意見交換をし合う場 です。

それぞれが経験を持ち、
それぞれが考えを持っている。

上下ではなく、横。
正解を教える場ではなく、
考えを持ち寄る場。

そういう空間を作りたいと思ってきました。


完成された結論を渡すよりも、
考えるための材料を置く。

問いを共有する。

すると、
配信が終わったあとに、場が動き始めます。


「自分はこう考えています」
「そのケースだと、こういう経験がありました」
「少し違う視点になるかもしれませんが…」

誰かの発言が、
次の思考を呼び起こし、
議論が自然につながっていく。

気がつくと、
私が話さなくても意見交換が進んでいる。

それを眺めながら、
「ああ、今まさに学びが起きているな」
と感じる瞬間があります。


教えない、というのは
何もしないという意味ではありません。

場の設計は、むしろ慎重にやっています。

誰かが正解を独占しないこと。
発言しやすい空気が保たれていること。
違う意見が否定されないこと。

そうした前提が揃って、
はじめて対話は成立します。


面白いのは、
この形が出来てくると、
参加者同士の距離が自然と縮まっていくことです。

「教えてもらう側」ではなく、
「一緒に考える側」になる。

その瞬間から、
学びの質が変わる。

受け身だったものが、
自分ごとになる。


過去にも、
サロンや場については何度か書いてきました。

それでも今、
あらためて書きたくなったのは、
この形が 理想論ではなく、現実になっている と感じているからです。

教えなくても、
人は学ぶ。

むしろ、
教えないからこそ、
深く学ぶことがある。


事業をやっていて、
こういう瞬間に立ち会えるのは、
本当にありがたいことだと思っています。

サロンが、
誰かのものではなく、
「場そのもの」として機能し始めている。

教えない場が、
いちばん学びを生む。

今は、
そう確信しています。

不明 のアバター

About オートレ松村

オートマチックトレード株式会社 Automatictrade.Inc 機関投資家が行なっている自動売買も個人投資家も必要になる時代がくるとの思いから2006年自動売買関連システム専業のシステム開発会社を立ち上げる。 以来、個人投資家に自動売買サービスを提供する一方、証券会社のサービスの構築、証券会社とAPIを通じたコラボレーション、証券取引所から相談を受けたりなど、自動売買業界の先駆者として活動している。
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