ひとつは取引ルールは確立していて、注文を機械的に行うためにコンピュータを使うやりかた。
ひとつはバックテストツールに入っている指標でやみくもに取引ルールを作り、いいものができたらそれを使って自動売買させるやりかた。
どちらにも一長一短があります。
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前者は人間が主、コンピュータが従。 後者は主も従もコンピュータ。操作する、使うテクニカル指標を決めるという行為を考えると人間も介在しますけど。
理系の方には伝わるかもしれないが、理論系と実験系のような関係ともいえます。
相場に理論はあまり通用しないので、仮説検証系と総当り系ということにします。
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私の知る限り、総当り系のアプローチを行う方はかなり多いです。すなわちパフォーマンスがいいものができるまでとにかく条件を変えてバックテストを繰り返すという方法を行なっていらっしゃいます。
そこに仮説はまったくなかったりします。
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最近お話させていただいた開発者の方は、「使っている指標が何を意味するものかわからない、バックテストツールに備わっていて、とにかくいろいろな組み合わせでバックテストをした。」とおっしゃっていました。
しかも全く別々に聞いたお二人。
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仮説検証系のアプローチは、まず現象を見て仮説を立てます。
チャートを見て前日比で2%下がったときは、日中に買い戻されていることが多いぞ。とか
移動平均線が上から短期中期長期と並んでいるときは、上昇トレンドが出ている時が多そうだ。など
そこから本当にそうなっているのか過去のデータで検証するわけですね。これもバックテストです。
私は大学では物理の理論系だったこともあって仮説検証系のアプローチはしっくりきます。
これだと相場の環境が変わった時に、取引ルールの何をどう変えるとどういう結果がでるはずということがわかりやすいんですね。
また仮説を立てた相場の環境と違ってきたから休もうという判断もできます。
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総当り系アプローチの擁護をすると、物理でも現象の理由がわかるのはその現象が再現できるようになって数年後ということもよくあります。医学界でも最近、10数年前に当然だと思われていたことが覆されていることがよくありますよね。
物理も真実を追求するのに理論と実験の2つのアプローチがあって研究室も別々です。
理論系研究室 3 に対して実験系研究室 7 くらい。
理論系の仕事は、理論を先に組み立てて実験系に確認してもらうことが主です。
総当り系のアプローチでは仮説検証系では想像のつかなかった現象に出会うこともあるでしょう。
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どちらも協力しあって成り立ちます。
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どちらのアプローチがいいかというのは本人の気質によると思います。
どちらにも共通して言えるのは、自分なりの取引ルールを確立するのは、根気のいる作業だということです。
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既読かも知れませんが、このブログ記事の内容に関係すると思われる参考書籍のご紹介です:
「データの見えざる手」/矢野和男/草思社/1500円/2014年07月25日第1刷発行/ISBN978-4-7942-2068-4
松村さんのおっしゃるとおり、これまでトレーディングシステムを構築するための基本的な考え方には仮説検証系(それぞれの人生で積み上げた限定的な経験を超えることができない)と総当り系(なぜそうなるのかの根拠が不明のものが多く、不調の時にシステムへの信頼がゆらいでしまう)しか方法がありませんでしたが、第三の方法論として「ビッグデータ系」ともいうべき道が切り開けるような気がします。この本は、マーケットを含めた人間行動がもたらすさまざまな社会学的現象に対する科学的アプローチについて言及している書籍です。小生が感銘した部分は、人間社会になぜ貧富の差が生じるかに関する科学的アプローチの部分でした。
以上です。
書籍のご紹介ありがとうございます。
面白そうな書籍ですね。
ぜひ読んでみたいと思います。
自動売買はこれからいろいろ進化すると思います。
ビッグデータ系もそのひとつ、ツイッタートレードなど構想しています。
私は今AI(人工知能)に興味があります。
取引のきっかけはテクニカル分析でも、ビッグデータでも構いません。
取引してうまく言ったものを覚えておいて、うまくいかなかったものは条件を厳しくしたり自動で行っていく。
そんなものが出来ないかなぁと漠然と考えています。