現在の資本主義を金融資本主義。
それに対して公益資本主義を定義して精力的に活動している原丈人さん。
著書は読んだこと有りましたが、講演も内容が濃かったです。
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松村博史
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まずは原丈人さんのご紹介。
慶応大学卒業後はアメリカで活動していらっしゃいます。
基本事業家。ベンチャーキャピタリスト。
国連フェローを皮切りに数々の要職を歴任されています。以下一部。
- 財務省 参与(2010年6月時点)
- 政府税制調査会特別委員(2009年6月時点)
- 経済産業省 産業構造審議会委員(2009年6月時点)
- Goodwill Ambassador of IIMSAM(国連IIMSAM親善大使)(2010年6月時点)
- Permanent Observer Delegation to the United Nations Economic and Social Council(国際連合本部経済社会理事会常任諮問団大使)(2010年6月時点)
- Representative Ambassador of WAFUNIF(WAFUNIF代表大使)(2010年6月時点)
- 国家基本問題研究所理事(2011年5月時点)
肩書があるからいい人というつもりはありませんが、事業家として成功していてベンチャーキャピタリストとしてシリコンバレーで20社以上の会社の発展に貢献し、さらに公的な職務まで。
なんと多才な人物かと感心します。
この方が公益資本主義というものを提唱されております。
詳しいことは原丈人さんの著書にお任せします。
簡単にいうと
企業の価値を図る指標にROEを重視する現代の金融資本主義。
ROEとはReturn On Equity。日本語で言うと株主資本利益率。
この考え方をベースにすると、短期間に収益を上げる施策がもてはやされる。
逆に人類の発展に貢献するような研究や、地域社会に貢献するような施策は軽視される。
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ROEを上げる、すなわち株主の利益を最大化させるという考え方では、従業員の労働力を犠牲にして株主が儲けることは正義になってします。
極端な例で、アメリカン航空が破綻しかけた時の話を紹介されました。
このとき経営陣は労働組合に給料カットを持ちかけ、労働組合側も会社が破綻するより雇用の確保ということで案を受け入れました。
その結果、従業員の給料を360億円分カットできました。
この経営陣の働きに対し経営陣は200億円の一時ボーナスを得ました。
日本人感覚ではえっ?となるエピソードですが、アメリカ人経営者の間では当たり前に感じるらしいです。
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こんなことを続けていたら、労働者が疲弊してきて引いては経済全体も病んでくるだろうということです。
事実、金融資本主義は怪しくなってきているではないですかというお話。
その代わりに公益資本主義。
RoEだけを偏重せず、『社中(会社に関わるすべての関係者)の利益を最大化する『RoC(Return on Company)』を考えるべきだ。
私の説明がザクッとしすぎて伝わりにくいかもしれませんが、ぜひ著書を読んでみてください。
この考え方を数値で表せるような指標を作り、日本から世界へ広める活動をされております。
私にもストンと腑に落ちます。
是非ともそういう世界になって欲しいです。
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ところでこれって日本では昔から商売のお手本とされていませんでした?
近江商人の三方よしの考え方です。
売り手よし 買い手よし 世間よし
公益資本主義は日本人の経営者には浸透している考え方何だと思いました。
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