速ければ速いほど勝てる。
世の中にはそう信じている方もいらっしゃいます。
弊社のお客様の中にももっと速くもっと速くというお声も聞いたことが有ります。
でもそれは個人投資家のする自動売買としては間違っています。
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あなたの投資を自動化します
オートマチックトレード
松村博史
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自動売買を有名にしたのはHFTという手法です。
これはHigh Frequency Tradeの略です。
日本語では高頻度売買といいます。
1秒間に何千という注文をし、そのうちいくらかでも約定すればラッキー、ほとんどを取り消しする。
そんな手法です。
なぜそんなことをするのか?
それは市場の注文状況を見て自らの注文をするためです。
アメリカでは注文状況が先回りで分かる仕組みが有ります。
ずるいことをしているとか、そういうわけではありません。
例えばある銘柄に成行買い注文が入ったという情報が、その注文の約上前に広く知れ渡ります。
といっても成行注文ですから数百ミリ秒で約定してしまします。
その前に今ある板の一番上を買い取って、すぐ売ればその成行注文が必ず買ってくれます。
次に買ってくれる人がいることがわかっているのですから、絶対に損をしない取引です。
でもその利幅は小さいですよ。めちゃめちゃ小さい。
お金を市場に晒している時間が1秒以下とリスクを取っていないわけですから小さくて当然です。
だから回数をこなさないと利益が小さすぎる。ゆえに高頻度。
さらにそこに気づいているライバルがどんどん同じようなことをしてくる。
毎回成功するとは限らない。
注文を出しては取消し。
めちゃめちゃ高頻度。
こういう取引をしようとするとスピードが命になってくるんです。
日本では仕組み的に注文状況がわかるようにはなってないはずです。
が、各証券会社に情報網つくったり、なんとかしてアメリカと同じようなことをしているんだと思います。
日本でもHFTによる注文が東証で40%超えてきていますから。
クリックしてSummary_JPX_wp_No.4.pdfにアクセス
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こういうのもあります、同じ商品のアービトラージ。
日本語では裁定取引。
わかりやすいのが日経225ラージと日経225ミニ。
この2つは商品は違いますが、基本的には同じ価格のはずです。
実際、3ヶ月毎の特別清算のときには全く同じ価格で取引されます。
ところがなんの理由かわかりませんが、ちょこっと差が開く時があります。5円から15円。
まず20円開くことはないです。すぐ閉じますから。
この瞬間を見つけて、高い方を売り、安い方を買う。
もうこれで開いた差の分は必ず儲けです。
片一方が10万円損したら、もう片一方は11万円勝っているというように。
このことにはみ~~~~~~んな気づいています。
どうやったらそれを見つけた瞬間に、エントリーすることができるのか。
もうスピードしかありません。早く見つけて速く注文する。
そうしないと同じようなことをするライバルたちの注文でその差はすぐに埋まってしまいます。
これも一回の取引の利益は小さいです。
日経225ラージの証拠金は60万から70万円。
それで利益は多くて1万円。2%程度です。
3ヶ月に1回しかこのチャンスがないとしたら、年4回で4万円。8%。
1ヶ月に1回のチャンスだとしたら、年12回で12万円。24%。
注文したけど片一方が入って片一方が入らない。
もしくは注文後に差が縮まって同額でエントリーしてしまった。
なんて失敗もあります。
スピードを確保するのに必要なコストが月に最低30万円。
サーバーを置くデータセンターを取引所と同じ場所にしたり、速い回線を契約したり。
個人投資家が手を出す領域ではないですね。
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それに対して自動売買だけどゆっくりと注文の出来るアルゴリズムトレード。
この記事上手に書かれていると思います。
http://www.cmdlab.co.jp/cncmdltopics/pgalgohft/
どうも研究をなりわいとする会社のようで、言い回しは難しかったりしますが、私は面白かったです。
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熱が入っていつもより長くなっていますね。
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個人投資家が自動売買するのにスピードは重要じゃないということは伝わったかと思います。
証券会社の接続APIにしても同じです。
弊社もカブドットコム証券のAPIの使用許諾を受けています。
確かに注文は千分の一秒程度で完了していますが、そのことと投資に勝てることは個人投資家の場合何ら関係ありません。
ちょこちょこしない。
損小利大の取引ルールを作り出すことに精をだしましょう。
それも複数必要です。
オートレで待っています。
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