どうして教えないのか?覚えないからだよ。

ドラマ「天皇の料理番」での一幕です。

職人は師匠から技を盗むものだとされている世界で

無駄だ理不尽だと主張する主人公に放った台詞でした。

天皇の料理番

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あなたの投資を自動化します
オートマチックトレード
松村博史

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なぜこの話題を取り上げたのか?

それは私の中にも葛藤が有りまして、

読者の方が求めているものは、手軽に稼げる手段ではないだろうか?

それなら私が提供しているものはニーズに即していないのでは無いのだろうか?

という命題がいつも頭のなかにあるからです。

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この命題にひとつのヒントを得た気がしたのがこの台詞でした。

私もドラマを眺めていて、見ているというより眺めているという方が当てはまっているのですが

ドラマの中のコックの世界では入ってから半年から2年間も洗い場をやらなければいけなくって、

その間包丁も握ること無く料理の何たるかもまったく教えられないって

非合理的だなぁって思っていました。

それを主張した主人公佐藤健に料理長小林薫が静かに言ったのが

どうして教えないのか?覚えないからだよ。」という台詞でした。

これだけだと「はて?」となるところですが

続けて「人は簡単に手に入れたものは大事にしない。苦労して手に入れたものほど大事にするんだ」と。

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私は自動売買に関して答えを提供していません。

この場合の答えとは「儲かります!」という設定を意味しています。

これは何故かと申しますと、

ひとつには弊社が提供している価値は「勝ちます!」という手法ではなく、投資の省力化のできるシステムだと決めていることが有ります。

もうひとつは、利用していただいている皆様に確固たるスキルを手に入れていただきたいからです。

設定して勝てる手法は幾通りもあるはずです。

ですが永久に通用する手法など今のところ見つかっていません。

永久に通用する手法が見つかっていないのは自動売買に限らず、裁量でもシステムトレードでも見つかっていないのです。

でも勝つ人はいます。どうしてか?

相場に応じて調整しているからです。または手法を取り替えているからです。

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自動売買とうまく付き合うにはその覚悟が必要だと思っています。

手法自体は既存のもの、他人の物を入手してもいいでしょう。

おそらく一定期間は有効に働いてくれるはずです。

でも、言われるがまま使っていたり、

どんな時にうまく働いてどんな時はうまく働かないのか知らないまま使っていると

うまく働かなくなった時にどうしようもありません。

その手法(設定)を捨ててしまって、また他の手法(設定)を入手するという無限のサイクルに入ってしまいます。

そのうち自動売買って儲からないよねという、自動売買は投資の省力化だという本来評価する点と違う評価をして諦めることになります。

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私は自動売買を文化にしたいと思っています。

たくさんの個人投資家の方が自分の投資を自動化している。

自動化のレベルは様々あるでしょう。

エントリーだけ自動化している。

反対にエグジットだけ自動化している。

はたまた完全に自動化している。

それぞれに、様々な手法があって、個人投資家のそれぞれの方が自分のスタイルを持っている。

時間はかかるかもしれませんが、そんな投資の世界になるよう力を出していきたいと思っています。

この先も我々からは勝ちます!という手法(設定)は出すことはないと思います。

ただ調子の良い手法をロジックオープンにして勉強用の設定として提供することはやってまいります。

私共がサポートいたしますので、一生役に立つスキル(習熟度)を手に入れようではありませんか。

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オートレ松村 について

オートマチックトレード株式会社 Automatictrade.Inc 機関投資家が行なっている自動売買も個人投資家も必要になる時代がくるとの思いから2006年自動売買関連システム専業のシステム開発会社を立ち上げる。 以来、個人投資家に自動売買サービスを提供する一方、証券会社のサービスの構築、証券会社とAPIを通じたコラボレーション、証券取引所から相談を受けたりなど、自動売買業界の先駆者として活動している。
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どうして教えないのか?覚えないからだよ。 への2件のフィードバック

  1. AX より:

    こんにちは。

    私は裁量トレーダーです。
    でも決済は自動化する場合がありますので、半自動トレーダーでもあります。
    エントリーだけは、臨機応変・裁量でやる必要があると思っています。
    それを完全に自動化することはできないからです。

    もちろんある部分だけを切り取ってそれを自動化することはできると思っていますが、あくまでも裁量がメイン、完全自動化はごく一部という考え方です。
    (ただし、それは将来的課題で今は裁量のみです)

    そんな私から。。。。

    「完全」自動売買は幻想だと思っています。
    もちろんその執行者の「割切」の範囲では存在しますが、割切りすら意識しなのであれば、それは聖杯を追い求めるのと同じく幻想でしかないと思っています。

    完全自動売買を理解するのは、一件テクニカルだけで理解できるように思いますが、題材の料理人の世界と同じで下働きをへないと分かりにくい感覚だろうと思います。

    しかも悪いことに自動売買を提供する側は、そのほとんどが「幻想」を振りまきます。自動売買参加者のほとんどが料理人の世界における下働きを経ないひとであれば、その幻想に取り込まれてしまうのはむべなるかなでしょう。

    松村氏の本日のブログはその点を銘記されています。しかし、こういう人たちは極めて少数派です。なおかつ難しいのは、ごく少数の良心派と多数の聖杯派がいるという現実があります。

    • AXさま
      コメントありがとうございます。

      応援のメッセージと受け取らせていただきました。本当にありがたいです。

      システムトレードや自動売買で聖杯を追い求めることは2015年5月現在では徒労に終わることは何度か取り上げさせて頂いています。

      これは今、世にあるシステムが過去データを分析して未来に役立てるシステムしかないからで、違ったアプローチからの取引ルール生成プロセスができてくればまた話は違ってくると思っています。

      本当に人間が裁量で判断するようなプロセスをコンピュータで演算可能になればということですが、まだ難しいでしょう。

      会社のマーケティング的には、「簡単」「初心者でも安心」「必ず勝ちます」という路線が消費者を惹きつけるのでしょうが、これでは自動売買の文化は醸成されないと思っています。

      相場をわかっている人が、自分の手間を省くために自動売買を利用する。

      それが当たり前になるように活動していきたいと思っています。

      ご参考
      シストレには賞味期限があるというのはウソ
      http://wp.me/p3b9HF-8P
      自動と手動のハイブリッドが一番効率的と締めくくった記事です。

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