今まで通用していた取引ルールがなぜかうまく利益を得なくなった。
取引ルールには賞味期限があるんだなぁ。
いいえ、違います。理由があるのです。
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オートマチックトレード
松村博史
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・わかりやすかった取引ルール
かつて日経225平均とアメリカのニューヨークダウ平均が非常によく連動していた期間がありました。
その期間に有効に働いた取引ルールは
朝にNYダウの動きを確認し、前日よりプラスだったら寄付きで買いで入り、前日よりマイナスだったら寄付きで売りで入るです。
多くの方が実践しておられ、そのほとんどの方が利益を得られていました。
2013年2014年は日経平均はドル円の動きとよく連動していました。ドルが上がれば日経平均も上がる。これは輸出業者がドル高の恩恵を受けるという市場参加者の思惑からでした。
ところが2015年4月の現在、日経平均はNYダウとよく連動しているとも言えませんし、ドル円の動きとも連動していると言い難いです。
その二つに関係なく上げて行っている印象があります。
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・お金は世界を回っている
現在のようにグローバル化が進んだ中では、余っているお金は世界中の上がりそうな、もしくは安全そうな市場に集まります。
2012年の後半までBRICSだったんですね。ブラジル、ロシア、インド、チャイナ、南アフリカ。
ところがそれらの経済が同時に失速し始めて、資金は引き上げられました。
投資家達のお金が余っていたのです。
そんなときに日本の安倍首相が経済目標を掲げ、日本の中央銀行が日本国債を買いますと宣言し、年金機構も株を買いますなんて言いました。
それを聞いた外国人投資家たちは余ったお金をこぞって日本市場に入れたわけです。
2012年11月からの株価の上がり方にはそういう背景があります。日本の経済が良くなったわけではない。
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さらに、2015/03/05に欧州中央銀行のドラギ総裁がユーロも金利下げてお金が市場に出回るようにしますといいました。
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また投資家達のお金があまり出しています。
このお金はどこに行くのか?
もしかしたらまた日本に入ってくるのかもしれませんね。
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・取引ルールが変わる時、否、変える時
過去の値動きを分析して確率の高い取引を行うシステムトレード。
投資を取り巻く環境が変化していないときは強力に働いてくれます。
ですが高度にグローバル化した金融の世界では、要人の発言と政策で過去の値動きとは全く関係のない動きをすることが多くなっています。
かつて私はシステムトレードには賞味期限はないけど旬があるといいました。
そうなんですよね。
2015年4月現在、この旬というのは人間が見極めて取引ルールを適用する必要があります。
自動売買ユーザは取引ルールをいくつか持っておいて、その強い時に適用するというスキルがまだ必要なのです。
追記
そのうち自動で切り替えてくれるシステムも開発できるようになるかもしれません。
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