シストレには賞味期限があるというのはウソ

システムトレードのことを調べたことのある方ならたいてい知っている、

シストレには賞味期限があるという話。

私は違うと思っています。

あなたの投資を機械化します
オートマチックトレード
松村博史

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・私の立場と考え

私は投資を自動化することを推進する立場です。

ところが自動売買って儲かりますか?でも書いたとおり、一度作ったシストレルールが未来永劫機能するとは思っていません。

なんだかいきなりタイトルを否定しているようですね。

ではどういうことかというと

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・2度と使えなくなるわけではない

それは賞味期限ではなく市場の環境が変わってしまったので機能しなくなっただけのこと。

いつか同じような市場の環境になればまた機能するはずです。

賞味期限NO

そういう意味では旬という言い方はありかもしれません。

旬って繰り返しますよね。日本ではたけのこや鰆(さわら)の旬は春だし、栗や秋刀魚(サンマ)は秋です。

ここで注意をひとつ。

「今が旬」と宣伝されているシストレの旬は私の言っている旬とは違う意味です。

売り出し中とか、流行っているという意味で使われていることが多いです。

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・シストレや自動売買とどう向き合うか?

私の書いた過去のブログ、トレードは芸術でトレードは科学かどうかに触れました。

だれがやっても再現すると同時にいつやっても再現しなければ科学ではない。

という意味ではシステムトレードは科学ではない。

だれがやっても再現することは満たしているが、いつやっても再現することは満たしていない。

すべての条件が同じであれば再現するのかもしれないが、トレードの場合は未来というファクターが入ってくるので全ての条件を整えることができない。

必然的に、本人が選んだ再現しそうな条件のみでトレードルールを構築することになる。

すると条件を満たした時にエントリーすると利益を得る確率は高いが100%ではない。

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こう考えると、100%機械任せのトレードで同じパフォーマンスを続けることはありえないことが理解できると思う。

あるルールで取引を機械に任せたり止めたり、ルールを見なおしてみたり。

やはり自動売買と手動のハイブリッドがもっとも省力化できる投資手法という事になろうか。

これに尽きると思います。

マーケットは

(1)為替動向
(2)市場心理
(3)政策

人vsコンピュータ:システムトレードは本当に有利かより引用)

で動いています。過去と同じようなチャートの形が出たとしても、政策まで同じでしょうか?その時の原油価格は?ヨーロッパや新興諸国の事情は?

これらをすべて加味してシストレルールを作ることができれば一番理にかなっています。

ですが、ニュースその他を勘案できる取引システムは2015年3月現在では存在しません。

ここは人間の出番なのです。

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・今回の結論

我々にできるもっとも進んでいることは

一度機能したことのあるシストレルールなら、少し変更するだけで再び機能することはあると考え、

いつでもどんなときでも通用する聖杯のようなシストレルールを探すより、

ルールをいくつか持っておいて、時と場合によって使い分ける。

これが出来れば最高じゃないでしょうか?

オートレはそんなルールの入れ替えもエクスポート・インポート機能で簡単にできます。

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・おまけ

未来は人工知能を使って自動で取引ルールを取り替えられるようになるかもしれませんよ。

取り替えるルールを教えるのは最初は人間ですけれども。

オートレ松村 について

オートマチックトレード株式会社 Automatictrade.Inc 機関投資家が行なっている自動売買も個人投資家も必要になる時代がくるとの思いから2006年自動売買関連システム専業のシステム開発会社を立ち上げる。 以来、個人投資家に自動売買サービスを提供する一方、証券会社のサービスの構築、証券会社とAPIを通じたコラボレーション、証券取引所から相談を受けたりなど、自動売買業界の先駆者として活動している。
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