この仕事を始めて一番苦労していることがこれです。証券会社提供のツールを使わずに自動売買しようとすると必ず越えなければいけない壁です。いかに超えてきたのか。
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自動売買プラットフォームの老舗
オートマチックトレード
松村博史
大阪の事務所より
私が自動売買をやろうとした2004年には自動売買の概念自体がなくそんなものを提供している証券会社は皆無でした。
なのに自動売買の本が売られていて、なんの本かと思ったら、逆指値、イフダン、OCO注文ができるというカブドットコム証券の取引システムの本でした。
FXの方には馴染みのある逆指値、イフダン、OCOも日本では提供している会社もなく、カブドットコム証券はこれらで特許申請をして一部認められるという状態でした。
ちょっと難しい話になっていますね。今日は難しくなりそうなタイトルなのに、軌道修正。
接続の話です。
当時出始めていたネット証券各社はWEBサイトから注文できる仕組みを提供していました。まだ岡三オンライン証券もライブスター証券も無かった頃の話。GMOクリック証券もなかったな。いわゆる5大ネット証券しかなかったです。
ともかくネット注文を使うと自動で注文できそうです。
ネット注文を自動化するにあたり方法は2つあります。
ひとつはマウスとキーボードを画面上で自動で走らせ、人の手の代わりに操作させる方法。
ひとつはブラウザのようなものをプログラミングし証券会社のサーバーと通信することで注文を送信する方法。
私は迷わず後者の方法を採用しました。
そういうことをやって2年後くらいにアグリゲーションサービスというものを知り、これがスクリーンスクレイピングという技術だったのかと知りました。
今となってはスクリーンスクレイピングで検索すれば情報がいくらでもでるので、エンジニアの方であれば接続プログラムも実現できないことはないでしょう。
しかし、これ証券会社が画面の情報を変えるたびに変更をしなくてはならないという目にあってしまいました。
それも当時のインターネットをとりまくプログラミング環境だったから。実は今ではCSSが全盛で、変更の影響をそんなに受けません。
次に出てきたのがAPIというものです。
一番初めはひまわり証券さんと契約しました。2007年のことです。接続の手順がマニュアルになっているんですから、WEB画面を紐解いていくよりかなり楽で、契約してから弊社サービスからひまわり証券への注文が出来るようになった期間が短くてひまわり証券の方々に驚かれたということがあります。
GMOクリック証券もAPIをサービスしこちらは公開していました。
2009年トレイダーズ証券、2012年日産センチュリー証券、カブドットコム証券とAP利用契約した会社は増えて行きました。
ですがぁ、これには顛末がありまして、クリック証券は2009年に公開終了、トレイダーズ証券、ひまわり証券は2011年証券業撤退。日産センチュリー証券も2013年個人向け証券業の一時ストップ。
でこれを書いている2015年1月にはカブドットコム証券しか残っていないということになっています。
でも、先に書いたスクリーンスクレイピング、その他の方法で弊社は複数の証券会社に接続することができています。
このエントリーでは技術的なことを書こうと思ったのに、書き出したら違うことになってしまった。反省。
長くなったので技術的なことは又の機会に。では。