グリッド型手法のメリットデメリット

システムトレードの手法の中にグリッド型と呼ばれるものがあります。これは非グリッド型の弱点を克服するために考案されたものですが、グリッド型の手法にも弱点もあります。今日はグリッド型のメリットデメリットについて。

自動売買プラットフォームの老舗
オートマチックトレード
松村博史
休みの日なのに大阪の事務所から(笑)

システムトレードと一口に言ってもいろいろな手法があります。

大別すると非グリッド型とグリッド型。

非グリッド型は、使うローソク足の長さや使う指標、順張りか逆張りか、その他もろもろで細かく細分化されます。

また人がチャートを見ながら売買をする行動と照らしあわしやすいので、システムトレードを考える時ほとんどの人がこちらから入ります。

対してグリッド型はチャート上に等間隔に横線を引いて、取引対象の価格がその線上に来たらアクションを起こすという手法です。

「上がったら売る、下がったら買う」の組み合わせか「上がったら買う、下がったら売る」の組み合わせが主たる分類でそんなに細分化出来ません。

組み合わせの前者は逆張りになります。

買玉を持っていて下がったら買うは古くから「ナンピン」として知られていますのでご存じの方も多いでしょう。

また「トラリピ」という自動売買システムも我々の中では有名です。最近では同様のことの出来る「ループ・イフダン」「iサイクル注文」というのもあります。興味のある方は調べてみて下さい。

逆に後者は順張りです。買玉を持っていて上がったらさらに買うですから、最初に買ったものは大きく利益になっていきます。こちらは決まった呼び名があるのかもしれませんが知りません。またこのようなことの出来る自動売買システムも知られていません。

さて、非グリッド型の弱点とは、指標は最終の価格が決定してから計算するものなので全て相場の動きに対して少し遅れて出ます。それを利用して売買するので相場の動きに対して少々遅れてしまうことは否めないでしょう。

もっとも相場の動きの初動でアクションを起こす必要は全くなく、上がり始めたのを見て買い、下がり始めたら売るということで利益がとれていけば何も問題はありません。むしろ本望です。

それに対してグリッド型は相場に対して常に先に仕掛けて待っている状態です。また上がるのか下がるのかを読み取る必要もありません。この点がグリッド型で取引ルールを考えてみるメリットです。

ですがデメリットもあります。エントリーした玉がエグジットのルールになっていなくても価格が次の線の上に動いたらまたエントリーします。

これが繰り返されると建玉がどんどん大きくなっていきます。

投資歴の長い方であれば「ナンピンは無限に資金があれば必ず勝てるが、資金には限りがあるのでいつか破綻する。」というのは聞いたことのあることではないでしょうか?

そういった危険ははらんでいますが「上がるか下がるか予想しなくていい。相場の動きの前に仕掛けている」というメリットは大きいです。

グリッド型の破綻確率をさげるようにするには、建玉数を制限したり、両建てにしたりします。

先のトラリピやループ・イフダン、iサイクルでは多くの方が利益を出していると聞いています。考えてみる余地はあるでしょう。

弊社でもグリッド型のプラットフォームとしてトレトレシリーズをリリースしています。

今、トレトレの破綻確率を究極に下げる工夫を開発しています。完成しましたらもちろん提供させて頂きます。

オートレ松村 について

オートマチックトレード株式会社 Automatictrade.Inc 機関投資家が行なっている自動売買も個人投資家も必要になる時代がくるとの思いから2006年自動売買関連システム専業のシステム開発会社を立ち上げる。 以来、個人投資家に自動売買サービスを提供する一方、証券会社のサービスの構築、証券会社とAPIを通じたコラボレーション、証券取引所から相談を受けたりなど、自動売買業界の先駆者として活動している。
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グリッド型手法のメリットデメリット への1件のフィードバック

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